【視覚障害者の交通事情】安全な電車の乗り方&障害者割引の方法

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今回は、視覚障害者の電車の乗り方に関して、視覚障害者のよーすけが紹介します。

視覚に障害がある人にとって、普段歩き慣れた駅や乗り慣れた電車の場合と、初めて訪れる駅や初めて乗車する電車の場合とでは、感じる不安に違いが。

視覚障害者のホーム転落事故が絶えない中、多くの人に知っていただきたい内容です。

また、一定の等級の障害者手帳がある人が、介助者(家族や友人など)と電車などの公共交通機関を利用する場合には、割引を受けることができます。

ただし、これにも一定の手続が必要なんです。

メリットやデメリットを含め、紹介します。

障害者割引が適用されたICカードもできるようなので、それも紹介します!

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単独での電車の乗り方と駅の利用について

①馴染みのある駅や電車=比較的安心

普段の通勤や日常的に使う駅や電車では、白杖を用いて比較的安心して歩くことができます。

しんば
しんば

確かに大学の時、渋谷で待ち合わせすること多かったけど、
その時は慣れてる感じだったね。

よーすけ
よーすけ

都会男子だったし、渋谷は通学で通い慣れてたからね!
でも、どんなに慣れている駅でも、ホームドアがなかったり、混雑ししていたりするとやっぱり不安かな。

繰り返し歩くことで、「この乗車位置だと到着駅でホームをあまり歩かなくていい」という情報や、「ここに段差がある」という情報を把握することができているからです。

ただし、安心して歩けるようになるまでには一定の時間がかかります。

見えない、見えにくい人にとっては、どこが危険な場所でどこが安心して歩ける場所かを即座に分別できないからです。

また、通勤ラッシュ時の時間と休日の時間とでは、駅の状況も異なってきます。

通勤ラッシュ時間には、人込みでの歩き方を覚える必要があります。

混雑する場所や並ぶ列の位置を把握すれば、安全に歩行することができます。

一方、休日などのすいている時間には、障害物の位置や点字ブロックの位置を頼りにすることで安全に歩くことができます。

<日常的に利用する駅に不安がある場合の解決策>

歩行訓練士などの専門家に歩行訓練を依頼するのがおすすめです。

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プロの目線で、危険な位置や安全に歩く方法を教えてくれますので、とても頼りになります。

また、家族がいるのであれば、家族に歩行訓練を頼むのも良いかもしれません。

一番避けたいのは、不安のまま危険な駅を利用し続けることです。

よーすけ
よーすけ

不安なまま駅を利用し続けるのは当事者にとっては一番避けたいことだね。どうしても必要な場合には、慎重に。

②初めての駅や電車=不安がいっぱい

見えない見えにくい人にとっては、普段使う駅や電車に比べ、初めての駅や電車を利用する場合には多くの不安が。

事前に駅や電車の情報を調べることもあるのですが、知りたい情報が載っていない場合も多々。

具体的に視覚障害者目線では、以下のような不安要素があります。

<初めての駅での不安>

  • 音声案内のない階段やエスカレーターだと、下車後、どちらの方向に歩いていけばいいのかわからず不安
  • 音声案内のないエスカレーターだと、のぼりなのか下りなのかがわからず不安
  • どちらの改札口が自分の行きたい改札口なのかわからず不安
  • どこに段差や障害物があるかがわからず不安
  • 音声ガイドがないと、トイレがどこにあるかがわからず不安
  • スマホに夢中になっている人とぶつからないかが不安
  • 点字ブロックの上に人や荷物がないかがわからず不安
  • ホームドアがないと、線路に転落しないかが不安
  • 乗り換えホームがどこにあるのかわからず不安
  • 駅員さんに尋ねるにしても、どこにいるのかわからず不安
<初めて乗車する電車への不安>

  • ホームでの乗車位置がわからない
  • グリーン車に誤って乗って請求されたらどうしよう
  • 車内アナウンスが聞こえず乗り過ごしたらどうしよう
  • 手すりや空席の位置がわからない
  • 停車している電車やこれからくる電車にアナウンスがないと、何行きかわからない
  • 指定席の電車では、どこに自分の座席があるのかわからない
  • 座っている座席が優先席かどうかがわからない

ゆふ
ゆふ

この不安の項目を見て、私たちはこれだけ多くの情報を「視覚」から得て、駅や電車を利用してるってことに気づいたよ。

よーすけ
よーすけ

そう、どうしても見える人基準で駅や電車は作られてるから見えない人基準での情報が非常に少ないんだ。。

障害はどこにあるのか、それは個人ではなく社会にあるのでは、という社会モデルを紹介した記事ももしよければご覧ください。

安心・安全に電車や駅を利用するための解決方法

①駅員さんに案内を依頼する

程度にもよりますが、視覚障害者が単独で初めての駅や電車を利用する場合には、駅員さんに案内を依頼するのがおすすめです。

電車の乗り換えがある場合でも、最終目的地まで駅員さん同士で連絡を取り合って案内をしてくれますので、乗り換えに不安を感じることもありません。

安心して電車の旅を楽しむことができます

時間に余裕があれば、トイレや売店の位置も教えてくれます。

一方で、利用者の多い駅では、案内に時間がかかる場合があります。

加えて、到着地の駅員さんの手配には、連絡が必要なため一定の時間がかかります。

どうしても乗りたい電車がある場合には、余裕を持った駅員さんへの依頼を心がけます。

なお、出発駅の案内のみを依頼することもできますので、駅員さんの忙しさや、自らの安全を踏まえて検討します。

②周りの人に聞く

到着駅での案内を駅員さんに依頼できなかった場合などには、周囲の方々に道を尋ねるのも良い方法です。

運が良ければ道を尋ねる人が見つかりますが、利用者数の少ない駅では見つからない場合もあります。

ゆーな
ゆーな

私も声をかけてもらえればお手伝いはしたいと思う!
でもこうやって周りに尋ねることがしづらい人もいるのかな?

よーすけ
よーすけ

たくさんいると思う。

相手の様子が確認できないから、聞いていいものかどうか悩んじゃうし、そこに人がいるかどうかもわからないときもあるからね。

それに、通勤時間などみんなが急いでいる時はなかなか聞きづらいかな・・・

もちろん、もし駅や電車で白杖を持った方が困ったようにしていた場合は見える人から声をかける、というのも大事ですね!

見える人に対して、視覚障害者を見かけたらお願いしたいことをまとめた記事はこちら。

障害者割引を受ける方法

パターン①駅員さんに障害者手帳を提示

一定の障害者手帳の等級に該当する方であれば、解除者と二人で同一区間を乗車したときの運賃が一人分の運賃に割り引かれます。

障害者割引制度のご案内:JR東日本
JR東日本ではバリアフリー施設・設備の拡充に努めています。ここでは障害者割引制度のご案内をしています。
よーすけ
よーすけ

手続きが煩雑なんだけど、生活に欠かせない制度なので、しっかりと使っていきたいです!

PASMOやSuicaを持っている場合には、出発駅では通常の改札を通り、下車駅では駅員さんの窓口で障害者手帳を提示します。

こうすることで、介護者も含め割引を受けることができます

パターン②窓口で割引切符を購入

交通系ICカードを持っていない方や、新幹線や長距離の電車に乗車する場合で、乗車券の障害者割引を受けたい場合には、あらかじめみどりの窓口などで障害者手帳を提示して切符を購入します。

券売機で障害者割引切符を購入できる場合もあります!

ただし、券売機には、、障害者割引ボタンがあるものとないものがあり不便なことが多いです。

これにより、障害者割引の乗車券が購入できますので、通常と同様に出発駅でも到着駅でも改札口を通ることができます。

なお、関西地区では、券売機やみどりの窓口で障害者割引切符を購入して乗車するのが一般的だと聞いたことがあります。

ところで、jr東日本が「みどりの窓口」を25年までに7割減、というニュースがありましたね・・。

働き方改革という観点ではよいと思いますが、障害者割引での切符の購入には障害者手帳の提示が必要なため、縮小するのなら、オンライン購入などの手段も検討して欲しいところです。

JR東日本が「みどりの窓口」を25年までに7割減、300駅削減 国内リストラ - 不景気.com
「東日本旅客鉄道」(JR東日本)は、現在440駅にある「みどりの窓口」について、2025年までに約7割削減し140駅程度に集約すると発表しました。 SuicaをはじめとするICカードの普及に加え、インターネットやスマートフォンを使うチケット...

障害者割引ICカードを使う方法

ニュースによれば、2023年3月に、ついに待ち望んでいたICカードが登場するようです。

これは本当に、本当に、本当に嬉しいことです。

何よりも、都度駅員さんの窓口に行って、割引を適用してもらわなくてもいいのが嬉しい。

駅員さんにとっても、業務効率化に繋がるのではないかと思います。

ただ、この取り組みは現在のところ、関東のみ。

早く全国に広がってほしいなと願うのと同時に、Apple Payスイカやパスもでも利用できるようにしてほしいのが本音でもあります。

まとめ

視覚障害のある方が、普段利用している駅と、初めて利用する駅とでは感じる不安に大きな違いがあることを紹介しました。

また、障害者割引を受けるための二つの方法についても紹介しました。

これらの方法ですが、駅員さんや窓口が混雑している場合や、無人駅の場合などには難儀することも。

案内や割引は特別措置なんだから、甘んじて受け入れなさい」という声はもっともですが、私たち障害者もデジタル化、チケットレス化の恩恵を受けたいというのが率直な気持ちです。

そうすることで、健常者よりも時間のかかる電車移動の短縮になればなと思う日々です。

そんな気持ちに応えるように、障害者ICカードが登場するというニュースが舞い込んできました。

私たちも、デジタルの恩恵を受けて、外出がより便利になるよう、これからも声を挙げていきたいものです。

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With Blindでは視覚障害者向け、そしてその周囲の人向けにオンラインスクールを提供しています。

オンラインスクールWith Blind – 見えても 見えなくても学べる環境を

 

そして、視覚障害者を含むメンバーで「見えても、見えなくても」をコンセプトに日常や視覚障がいに関する記事を書いています。

その中でも「見える人へ」の記事はぜひ多くの方に読んでいただきたい記事になるので、多くの方に届く協力をよろしくお願いします!

この記事を書いた人

視覚障がい者を含む20-30代の仲良し友人夫婦がコロナをきっかけに自分たちでしか伝えれない内容や周りへ伝えたいこと、そして好きなことを自由に発信してるブログです!
主に「視覚障害について」、「夫婦のこと」、「好きなこと」について発信していきます。
「みえても、みえなくても」を合言葉に4人で楽しみながら、普段の仕事と並行してブログを運営しています♪

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