みなさんの周りには、視覚障害者の方はいますか?
今回は「日本の視覚障害者の人数」について記事にしたいと思います!
他の数値とも比較しながら、身近に感じてもらえるよう工夫してみました。
視覚障害者の人数は、今、日本で何人くらいいる?
(友人妻)
私たちはよーすけ君が身近にいるから馴染みがあるけど、
今、日本って何人くらいの視覚障害者がいるのかな?
昔調べた時は、30万人くらいいるって出てきたんだけど、最近はどうだろ〜
(妻)
私たちの結婚式にも、よーすけの友達で何人か来てくれたし、思っているより多いんですかね?
(友人)
ちゃんとした数字を理解するのは大事かもね!
ちょっと調べてみるよ。
こうしてしんばが調査を開始。
しかしながら、国などが出している資料からは、2020年の今、何人という正式なデータは見つかりませんでした。
理由としては、厚生労働省が出す障害者に関する数値は5年ごとに集計されており、前回が2016年だったため、次回の集計が2021年になるからです。
※障害者手帳を持たない視覚障害者の数も含まれています
身体障害児・者等実態調査:調査の概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/108-1a.html#link06
■調査の時期:5年周期、調査年7月1日
ただ、日本の総人口からの想定値ではありますが、2020年現在、約31万人の視覚障害者の方がいるのではないかと、私たちは予想します。
簡単ではありますが、31万人と出した根拠についてお伝えしていきます。
※私たちは統計の専門家ではないため、正式な数値ではないことをあらかじめご了承ください
総人口に対する、視覚障害者の割合を参考に
そっか、5年ごとしか数字は出してないんだね。
その上でどうやって出したの?
(友人)
1956年からの視覚障害者の人数と、日本の総人口をみて、
相関関係があることがわかったんだよね。
だから、2020年の人口から視覚障害者の数を出してみたんだ〜
厚生労働省が出している、視覚障害者の数を棒グラフにすると下図のようになります。
そこに、私たちが算出した<総人口に対する視覚障害者の割合>を折れ線グラフで当てはめてみました。
グラフからもわかるように、日本の総人口に対する視覚障害者の数は、同じ流れを辿っています。
相関係数を調べてみたところ、0.93という数字が出ました。
1に近いほど相関関係があると見なせるので、今回の場合は相関関係が高いといえます。
2020年5月1日時点の日本の人口は1億2590万人。
視覚障害者の割合は2006年から0.246%で横ばいのため、概算で約31万人という予想を出しました。
◆視覚障害者の数は、こちらのサイトから↓
ちなみに2008年までは「身体障害児・者実態調査結果」という名前の調査でしたが、2011年からは「生活のしづらさに関する調査」という名前に変更されたようです。
◆日本の人口については、以下の数字を参考にしています↓
調査方法に関する「重複計測」と「年齢割合」が懸念点
(友人妻)
そっか、日本の人口との割合で出してるんだね。
この出し方だったら、ある程度近い数字なんじゃないかな。
(友人)
そうだといいんだけど・・・
調べていく中で、データだけじゃわからない点が2つあってさ。
障害を2つ以上もっている場合に「重複計測」されているのかとか、そもそも「年齢割合」を考慮せずに算出しちゃっているから、間違ってないかなーって、不安・・・
何度もいいますが、正式な数ではなく、あくまで私たちなりの算出なので、ズレは出てくる可能性があります。(ごめんなさいっ!汗)
そしてしんばの話にもある通り、「重複計測」と「年齢割合」が懸念点として挙げられました。
「重複計測」について
2011年以降の「生活のしづらさに関する調査」からは記載がなくなりましたが、2008年までの「身体障害児・者実態調査結果」までは、複数の障害を持つ場合の観点も記載されていました。
この図を見ると、視覚障害と同時に他の障害にも該当する方もいらっしゃるようですが、どちらか片方にカウントしているのか、それとも関係する障害それぞれにカウントしているのか・・・どのようにカウントしているか書かれていません(涙)
私たちの中では、おそらく、両方にカウントされているであろうと考えていますが、正式な記載がなかったため、今回の数値では算出外とさせていただきました。
この図からは、約7万人が視覚以外の障害にも該当するようですね。
上記の計測方法によっては、最大約7万人のズレが生じる可能性があります・・・(汗)
「年齢割合」について
日本の総人口を参考に、2020年の視覚障害者数を出しましたが、2011年、2016年の「生活のしづらさに関する調査」の年齢階級別の資料から視覚障害者の”年齢割合”をみてみると、両年とも半分以上の方が70歳以上であることがわかりました。
各年齢の割合は、2011年から2016年でほぼ変わっていないようです。
視覚障害者の人数が大きく変動していないことを考慮すると、おそらく現在も変わっていないと予想されますが、70歳以上の方が半数以上を占める構成になっているので、一概に2020年も同じ割合と言えない可能性があります。
※今回は「先天性」と「後天性」の話については触れませんのでご了承ください
視覚障害者の数を、他の数値と比較してイメージしてみた
(妻)
約31万人の視覚障害者の方がいるんですね。
日本の人口が1億3千万人くらいだから・・・
(友人)
実は俺も、31万人っていう数字がイメージしにくいなーって思ったから、他の数値と比べてみたんだ〜。
なんと、俺が大好きな壁打ちテニスのスカッシュの国内愛好者が
約30万人でほぼ一緒くらい!
そう思うと多いよね〜
(友人妻)
・・・絶妙にイメージしづらい(笑)
スカッシュが好きなしんばはともかく、なかなかイメージしづらいですよね。
都市の人口で比較してみると、新宿の法定人口で約33万人、みんなが大好き!?沖縄の那覇市で約32万人と、身近な都市の人口と同じくらいです。
ちょっぴりイメージしやすくなったでしょうか?
私たちとしても、少し身近に感じられたような気がします。
最後に!
あらためてお伝えしますが、今回の調査は厚生労働省が出している過去のデータを元に、独自に簡易的な計算で数値を予想したものです。
そのため、正式な調査資料ではありませんのでご注意くださいね。
来年、厚生労働省から新しい人数が出るかと思いますので、その結果についてはぜひ考察させていただきます!
こうやって他の数値と比べてみることで、視覚障害者を、より身近に感じてもらえるといいな〜
(友人)
そうだね!
いろいろなデータを気にしてみよう!
今後も日常のワクワクすることや楽しいことを中心に、より良い情報を発信していきますね。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
▼▼記事内のグラフに用いた表は以下の通りです(記事内の参考URLから出しています)
1956年 | 1961年 | 1966年 | 1971年 | 1976年 | 1981年 | 1986年 | |
視覚障がい者の人数 | 121 | 179 | 201 | 248 | 257 | 336 | 313 |
日本の総人口 | 90,259 | 94,285 | 99,054 | 105,014 | 113,089 | 117,884 | 121,672 |
視覚障がい者の割合 | 0.134% | 0.190% | 0.203% | 0.236% | 0.227% | 0.285% | 0.257% |
1991年 | 1996年 | 2001年 | 2006年 | 2011年 | 2016年 | |
視覚障がい者の人数 | 357 | 311 | 306 | 315 | 316 | 312 |
日本の総人口 | 124,043 | 125,864 | 127,316 | 127,901 | 127,834 | 126,930 |
視覚障がい者の割合 | 0.288% | 0.247% | 0.240% | 0.246% | 0.247% | 0.246% |
10-19歳 | 20-39歳 | 40-59歳 | 60-69歳 | 70歳〜 | 不詳 | |
視覚障害者の人数(2011) | 5.9 | 13.7 | 46.2 | 63.9 | 183.8 | 1.5 |
視覚障害者の人数(2016) | 5 | 16 | 47 | 65 | 175 | 5 |